付録

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十字架や墓碑の背後、柵の向こうには 海の先を 世界を望む 三体の像が。 私も望んだ海で御座います。変わらぬ海です。 3ea3237b-d4d8-42af-9686-9b6420f127a4 中央の像は、私でありましょう。 右手には 女人像。妻マリヤで御座いましょうか? 私を 男児、マリヤを 女人とし、一揆勢総勢であるやもしれませぬ。 左手の方は、剃髪した頭の僧形でありながら なんと、十字架を掲げておられるのです。 得も知れぬ尊きものが 胸に溢れました。 こうした世で あったらば... しかし、互いが互いを尊重し合える こうした世となったのです。 これは、宗旨のみに関する事では御座いません。 「けどさ、気持ちのいい場所だよな。なんかさ。 何か起こったか 学んでて、こんな風に言うのは 良くねぇのかもしれねぇけど... 」 143fb417-1273-4d32-aa36-943eec051a90 いいえ。私共が生きた跡に 訪れて頂く事は 嬉しく思うのです。 そして、良い場所であると 感じて頂く事も。 8e7f1e70-03ce-40e4-9364-8e5645e205db 「皆、(パライソ)へ昇ったんだろうね」 二の丸跡。 9ea12b59-9cbb-4ba0-a169-c4abb3b21bdc c56158a7-2118-4cbf-a8ca-ec8e39925e09 三の丸跡。 fd3eed76-2b63-47f9-935b-4cf2c061fb21 6c27a931-cabc-460a-9ae8-bef9bb14c9a2 何も残っておらずとも、失われておりません。 胸の内に 残して頂き、繋いで頂き、嬉しく思うのです。
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