付録

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******** 翌日。新幹線や特急を乗り継ぎまして 長崎駅に降り立ちますと 「あぁ、早く行こうぜ!」 「すぐ近くなんだろ?」 「まず、ホテルに荷物を預けに行かないと」 「荷物なんか、シャツと下着だけじゃねぇか。 ロッカーに入れてさ... 」と なっておりましたが 兎に角 ホテルに荷物を預け すぐに 美術館へ向かう事となりました。 「路面電車!」 「すっげー! マジで 道路走ってんじゃん!」 駅から ホテルまでは 「知らない場所だしさ」「急いでるからね」と タクシーで 移動 致しましたが ホテルの前の道路に乗り場が御座いましたので 路面電車に乗ってみました。 料金は、下車時に支払うのですが 区間内であれば 一律料金で御座いました。 「どこで降りんの?」と、ルカが聞き 美術館の場所を スマホで調べておった 朋樹が 「出島」と 答えたのです。どきり と致します。 「“出島”?」 「出島って、ポルトガルの商館があったとこ?」 つまりは、私共 一揆勢首謀者の首が 晒された場所で御座いましょう。 兄様方は、会話を止めてしまわれましたが 「いえ、私は こうして居ります故 気にしておりませんので... 」と 申し上げ 出島にて、路面電車を降りた次第です。
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