「微妙と後悔」

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「微妙と後悔」

沢山の人が褒め称えるそれに 本当はとくに何も 感じなかったとして 一瞬 一生懸命言葉を探して 当てつづらって出来た言葉に 放ってしまったあとに苦笑いして 本当っ微妙だと 投げてしまったあとに後悔した 息をしてない言葉のことは 放った本人が一番気づいていて すっかりリズム感も勢いもないソレは うまく空を泳がなかった紙飛行機 放して間もなく地上に落ちた その紙飛行機を拾えるでもなく 捨てられるわけでもなく 雨に打たれようが 風に吹かれようが いつまでもいつまでもソコにある だから僕は僕が嫌になって 痛みを傷みを早く何とかしたいから 脳内変換を繰り返し繰り返して 刻みこもうとしながら ときどき夜に虚しさを覚えて 小さな灯りを点してる 小さな灯りに寄り添っている 指先を心のように温めながら
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