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女性の家は、2階建ての木造アパートの1階の端。 4畳半に備え付けられた流し台。 その奥に6畳の和室。 最低限の生活出来るモン以外何もない。 「亡くなった夫のスエットですが、使ってください」 そう言われ、自分自身が、びしょ濡れだった事に気づき『ありがとう』と声を出したが、掠れて声にならない。 バスタオルと黒のスエットを、ウチが受け取ると、6畳の和室に布団を用意する女性。 バスタオルで髪を拭き、濡れた服を脱いでスエットに着替える。
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