25人が本棚に入れています
本棚に追加
休みの日と映画を見ようと友達と渋谷を歩いていたら後ろから声をかけられた。
振り向くと若い男性二人
「あっすみません、同い年位かと思ったんで」
と申し訳なさそうに通り過ぎて行った。
その時友達に言われた言葉が私のそれからの戦いの日々の始まりだった…
「梨央って髪の毛綺麗でスタイルいいから後ろから声かけられるけど振り向くと老けてみえるんだよね?厚化粧って」
厚化粧…
自分ではわからなかった、肌の粗を隠そうと念入りにベースメイクをしているだけだった。
でも無意識に厚化粧になっていた
私だって今までそれなりに恋人はいた。
でも長続きはしなかった。
私の男を見る目がないんだと思っていた。
色んな人と関わりながら見る目を養えばきっといつかはずっと添い遂げられる人を見つけられると何の根拠もなく、ただ漠然と思っていた。
もしかしたら厚化粧が?
振られた理由がそうかもしれない、そんな事まで考えた。
その友達がその時に言ったもうひとつの事
「梨央って顔立ちだって悪くないんだから化粧変えればいいと思うよ?」
仲のいい友達だから言える事、素直に受け止めたかった。
でも心の中で…肌に悩んだ事ない人にはわからないよ!…と呟いていた。
だから何と言われ様とあの汚い肌をさらけ出す位なら厚化粧のままでいい、誰にも迷惑かけていない!と開き直っていた。
最初のコメントを投稿しよう!