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「話しをしよう…」
「おおう!?」
消えたと思っていた仙人は意外にも近く、
と言うか俺の隣で普通に入浴していた!
「何なんだお前、俺の有り金持ち逃げしたんじゃないのか!?」
「はあ?何の話しじゃ?
俗世の物欲になぞ見向きもせぬわ。
ふっほ」
笑っていやがる。
先ほどまではガソリン代がと嘆いていた口で。
今はいい湯だななどと上手くもない歌を口ずさんで居やがる。
だが、確かに湯加減は至極良い!
若干熱いが、白濁した湯船にはジャグジーの如き熱湯がボコボコと絶えず湧き出ているではないか!
疲れた体に染み渡り、熱湯は俺の血栓を刺激し、心身共に揉みほぐしてゆく…。
「ん゛を゛を゛を゛を゛を゛ん゛んんんんん!!」
俺は教育テレビの猫みてぇな野太い奇声をあげて、全体細胞の歓喜を表現したのだった。
「所で、お主
霊感とかは有る方?」
件の仙人は唐突に話しを振って来やがった。
それもド直球に。
かなりの鋭角から。
「ええっ!?」
ミーは幽霊とか信じ無いんだにゃん!!
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