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文通
ラウラ先生に警告を受け、アーサーはショックで沈んでいた。
見かねてイヴィがある提案をする。
「手紙を書いたら?」
「家族にバレるよ。」
「名前を貸してあげる。私の名前で出せば良いわ。」
アーサーの目の色が変わる。
「心配なら返信もうちの住所を使えば?彼女からの手紙は私を経由するって事よ。」
「いいの?!」
ヘンリク「良いアイデアだ。女の子からの手紙なら、家族も中を見たりしないだろうし、返信の宛名を見られても変だと思われないだろう。」
イヴィ「私はラテン語クラスは取ってないし、ラウラ先生に覚えられてないと思うんだけど。」
ヘンリク「彼女の・・・、シルビアの気持ちはどうなんだろう?」
不安そうな顔をするアーサー。
イヴィ「シルビアの気持ちを確かめるためにも、一度手紙を出しましょう。私の事、ちゃんと説明してね。」
アーサー「うん。」
ヘンリク「もし・・・、『家族に反対されたからもう会えません』とか、『手紙もやめて』って、返事だったら、諦めるんだ。」
アーサー「縁起でもない事言うなよ。シルビアとは縁を感じるんだ。きっと、良い返事をくれると思う。」
前向きな気持ちになったアーサーに安心するイヴィとヘンリク。
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