奇怪でおかしな短編集

おしっこ

ぼくのおしっこは納豆のように伸びます。

今では全世界の人のおしっこが伸びますが、いちばん最初はぼくでした。

ぼくはまだその時3歳だったのですが、お母さんはちょっと早い精通かと思ったそうです。
でもぼくのおしっこが黄色かったので、
「男の子ってこういうものかしら」
って呟いていました。

伸びるおしっこをして１ヶ月。

お父さんがやっぱり心配だから病院に連れて行こうと言いました。
お医者さんも不思議なようでしたが、検査の結果ぼくのおしっこには納豆と同じような成分が入っていることが分かりました。

色々な研究をして、訓練をすれば、もっと粘り気のあるスライムのようなおしっこが目指せることが分かりました。
訓練の内容はジャングルジムにはてっぺんまで登れるようになりましょうとか、
ブランコは立ちこぎできるようになりましょうとか、
変なものばっかりです。
そんな訓練をしているうちに
全世界の子供達のおしっこが伸びることが分かってきました。

だけどぼくが世界でいちばん伸びるおしっこをする人です。
これからもスライムみたいなおしっこを目指します。