第20章(1)アカリside

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*** 「アランしゃんが、ぱぱ……?」 お祖父様の本邸に行く為に自宅を出る前夜。 アラン様との再婚を決めた私は、彼が新しい父親になるという事をヒナタとヒカルに告げた。 まだ3歳のヒカルは、イマイチ意味が分かっていないのか目をぱちくりさせていた。 でも、ヒナタは……。 「なんで? アランさんは……ヒナのパパじゃないよ?」 明らかにヒカルとは違う意味で、私に目で訴えながら尋ねてくる。 「ヒナのパパは、ちがうよ?」 「っ……そうね。 でも、これからはね?アラン様が2人のパパになるの。ママ、アラン様と結婚するの」 「……。 アランさんの、およめさんになるの?」 「そうよ」 何とか理解してもらおうと、分かりやすく話そうと思った。 すぐにではなく、何度も時間をかけて分かってもらおうと思ってた。 けど……。 「……ヒナ、やだ」 「ヒナタ?」 「ぜったい、やだッ!!」 ヒナタは俯きながらそう叫ぶと、その場から逃げるように駆け出した。 私はすかさず腕を掴み、引き止める。
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