3章

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「優子、わかってる?私と宮田さんは直属の上司と部下の関係なんだよ?」 「いや、わかってるけど、しょう として会えば気づかないよ」 「いや、そういうことじゃなくて」 松はグラスに残っていたカクテルを飲み干し、更に悩んだ表情を見せる。 正面にはまるで他人事だとニヤニヤしている優子がいる。 「わかった、1回だけなら」 「よーし、決まり!いつにする?」 「待って、話が早すぎるよ、それはまた今度」 「今度にすると松は絶対行かないからだめ。はい、手帳見せなさい」 「嫌だ。自分で連絡するもん」 「ふーん、じゃあ茜には会えるってことだけ伝えておくわ」 そう言って優子は日程の調整は諦め、すぐに茜にメッセージを送った。 〈今日、同窓会だったんだけどさー、しょうが今度一回だけならあってもいいってさ〉
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