アカイヒガンバナ

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 正確には、靴箱の中に入れられていた。  どうでもいい、どうでもいいけど……やはり、3日も長く続くと気になってくるものだ。  送り主は誰だろうか。  何故、どういった意図で送ってきているのだろうか。  私は、気になり1度そのことを先生に相談してみた。  信頼はしてないけど、少しくらいはマシかも。  そう思いながら。 「これは、もしかするとストーカーかもしれませんね」  私の担任の教師はそう呟くように言った。  ――ストーカー? 私なんかに?  ストーカーって、好きな人をずっと見たりついてきたりしてる人だよね。  なら、あの『下校いじめ』のこともバレてるのかな。  ……知ってるなら、止めてくれればいいのに。  もしこれがストーカー事件なら、その犯人は私のことが好きなんでしょ?  好きなら、止めてくれればいいのに。  所詮は人間、誰しも自分が大事。  自分が大好きなんだ。 「それに、犯人は学校外の人ではないでしょう。ここ数日は学校の外から人は来ていませんから」  先生はそう言い放った。  ……なら犯人は、誰だって言うんだ。  ――もし、私のクラスで犯人がいるとしたら……。  1番端の席に座る、真藤聡次郎(しんどうそうじろう)。――……彼だと考えられる。  まず、彼は花が好き。
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