アカイヒガンバナ

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 花言葉は何でも覚えているし、花の名前も一瞬にして答えてしまう。  封筒の中身が彼岸花なのも彼は花好きなのが原因だ。  それに、まず女子のストーカーなのだから男子と考えるのが1番だろう。  彼は元々、あまり情熱的なタイプでもないし。  まだ、彼と決めつけるわけではない。  だけど、一応確認はしたい。 「これを送ったの……真藤君?」  自分でも失礼は承知していた。  でも違うのなら嫌われてそうだし、別に今更嫌われたってなんとも感じないし。  そして、真藤くんはゆっくりと口を開いた。 「うん、そうだよ。よく分かったね」  と。
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