阿久津さんは悪魔が呼びたい

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「あ、ありがとございます」 正直ビター欲しくなかったが、受けとると阿久津彩音は笑みを浮かべ 「私にはわかっているぞ… お主も私がやろうとしているルシファー様の復活の儀式に気付き転校してきたのじゃろ」 「え?いえ、ち、違います…て、転校は親の仕事の都合てゆうか…あのあの…すいません」 キョドりまくりで否定すると 「なにー!貴様 私を試す気か!」 阿久津彩音は怒りだした。 「えー…ごめんなさい ごめんなさい」 と平謝りしてると 「またやってんのかよ」 ショートカットの女子が話かけてきた 阿久津彩音はその顔を見ると、つまらなそうに席につき 「フン天野氏か…なにしにきた」 天野と呼ばれたショートカット女子はカラッとした笑顔を見せると 「転校生がお前の隣の席になったって 、うちのクラスの女子から聞いて、心配で来てやったのさ」 そう言うと阿久津彩音の前の席に座ると 「あなたが転校生?」 「はい…間中唯と言います」 か細く挨拶すると 「ああ、あたしは隣のクラスの天野今日子。 この変態とは幼なじみでさ、困ってると思って」 (なんとも陽キャラで体育会系女子…その友達が怪しげな女子 、凄いギャップ…) 「間中氏は何も困ってはおらぬ。私の儀式を手伝いに、わざわざ転校して来たのじゃ」 阿久津彩音はニヤリと笑うのを 「えー!いや私は…」 「ほら困ってんじゃねぇか !ゴメンな間中さん 。こいつは悪魔呼びだそうとバカなこと考えてる、ちょー変わりもんでさ」 「ただの悪魔ではない ルシファー様だ !今までは失敗を繰り返してきたが今回は大丈夫だ。なぜなら間中氏がいるからな」 「えっ?私が」 「そうだ!フッフッフ天野氏も、 その目で見たいなら放課後に理科準備室にきたまえ」 「はあ?嫌だよ、 そんな無駄な事するより 今度のソフトボール部の試合へ応援来いよ。あたしの華麗なバッティングみせてやるよ」 と手をぐるんと回した 「フンその方が無駄な事だ」 阿久津彩音の言葉に天野今日子は呆れた顔をみせ 「ゴメンな間中さん。こんな変わりもんだが よろしく頼むよ」 そう言うと帰っていった はあ…と頷いたあと ハッとした!私は放課後に彼女の手伝いをしなきゃならないのか?と 「…あの阿久津さん」 と私が声をかけると 「放課後まで集中したい!悪いが間中氏 、話かけないでくれ」 そう言うと彼女は何やらブツブツ言いながら手を怪しく動かしはじめた 隣の怪しげな生徒に翻弄されたまま気付けは放課後になっていた 朝のホームルームあと気づけば誰とも話していない 転校先でボッチになるのは慣れていたが 最短時間更新である 「さて行こうか間中氏」 阿久津彩音は立ち上がると小さな身体に似合ぬデカイリュックを背負い有無も言わさず教室をあとにした
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