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二件目のホームセンターで、うさぎを見た時は、「あ、この子だな」と思った。
まず、今年の六月に生まれた子だった。
今はまだ九月だから、「子ウサギ」の条件にはぴったりだ。
そして、値段は一万六千円。
「子ウサギ」にこの値段は、「安い」方だ。
「若い方が良い」は、人間だけじゃない。
だけど。
一番の理由は、「若さ」でも「値段」でもなかった。
そのうさぎは、前の子と似ていた。
前の子は、「ルビー」と言う名前だった。
体の色は白で、頭と背中にグレイの色が入っていた。
目は、茶色。
「どこがルビーなんだ?」
夫は、ルビーに餌をやっている私にそう言った。
「そうね、赤色はないね」
それに対して、私は頷く。
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