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遅かった。
ビルの下を覗いた頃には、火の玉となって落ちる不死鳥の姿が見えた。
そんな...
こんな結末になるなんて、被害者、遺族たちに申し訳ない。
俺が焦って拳銃をすぐに向けたから、対抗する武器を持たず、
なすすべない不死鳥が動揺してしまったのではないか?
もっと慎重に話し合ったほうがよかったのでは?
深く絶望し、立ち尽くすしかなかった。
雨が降った。
雨が俺の頭を冷やし、現実へと戻す。
もしかすると奇跡的にまだ生きてるかもしれない。
そんなあるはずもない期待を持ち、俺は安否を確かめるために、
急いで下に降りようと、屋上のドアの方へ振り向いた。
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