寄り添う心

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どこから狂ってしまったのだろうか? 何時から夫は冷め·····そして、私も夫への愛を無くしてしまったのだろう? 思い返せば私達は、お互いの仕事を理由に、知らず知らずのうちに大切な心を置き去りにし自らの手で終止符を打つことを、自然と選んでいた。 もし仮に子供がいたら? 私は良き母になっていたかしら? 彼は?夫は、良き父になってくれていただろうか?·····きっとなっていたに違いない。彼は昔から子供好きだったものね。 懐かしい記憶の欠片が私の胸を締め付けた。私は不注意から1度、流産していた。 仕事·····仕事·····仕事····· 『そんなに仕事が大事なのか! 俺達の子供より!!命をなんだと思っ てるだ!!』 私の頬を叩き、彼は初めて大声で怒鳴った。何時も優しく温厚で、声を張り上げたことすら人生で1度たりともなかったはずなのに·····ただの1度も、私を睨んだことだってなかったのに·····。 私は、そんな彼が許せなかった。 痛い思いをしたのは私なのに····· 傷ついたのは私なのに····· どーして私が叩かれなきゃならないの? どーして私だけが怒鳴られるの? 私·····私·····私····· あの時の私は、自分の事しか頭になかった―――自分さえ良ければ·····。 ―――最初の過ちの始まりだ。
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