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理事長の孫
「美橙ー、結局どこの高校に行く事にしたの?」
友人の花梨に進学先を問われた美橙という名の少女は、困惑の表情を浮かべた。
「え? 何? あんた、進学先決まったって言ってなかった?」
美橙の内心を悟った花梨が戸惑った様子で確認すれば、美橙は慌てて口を開く。
「いや、決まったよ? 決まったんだけどさぁ……」
「だけど?」
「学校の名前、ど忘れしちゃった」
「はぁ?」
信じられないと思いっきり呆れ顔を向けられた美橙だが、口がさけても進学先の学園の名は口に出来ない。『夜月魔術学園』だなんて……。
怪しすぎる。
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