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行けども行けども、緑いっぱいの景色。
不安と恐怖に覆われながら、時折ポジティブに「マイナスイオンだ〜」と思いながら歩くが、残念ながら不安と恐怖が勝っている。
当たり前だ。さっきまでは普通の生活をしていた、16歳のJKだ。こんな奇妙な出来事に直ぐに納得出来るはずがない。
数時間歩いても変わらぬ景色。次第に襲う絶望感。
こんな状況に、限界がきた。恵那の瞳からぽたぽたと零れ落ちる涙。
最初の涙が零れてしまうと、もうとめどなかった。
恵那は泣きながらもゆっくりと歩いていた。
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