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「——3人に気を使わせてしまったようだね」
馬車乗り場へ向かう3人の背中を見ながら、アダムはエリーゼに話しかけた。
「うん」
エリーゼは顔を赤くしながら返事をした。
「エリーゼ、やっと一緒に暮らせるね」
「うん、今日からよろしくね」
エリーゼは目を合わせられず、もじもじしていた。
アダムはそんなエリーゼの腕を掴んで引き寄せ、腰に手を回した。
そして、エリーゼの耳に囁く。
「そんなに照れてどうしたの? 可愛すぎて誰にも見せたくない」
「だって……」
アダムはその反応にくすくす笑う。
「じゃあ、行こうか。早く馬車にエリーゼを閉じこめたいから」
——あわわわわ……。
2人は寄り添いながら馬車乗り場へ向かった。
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