完成!

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完成!

    完璧な人間ができた。 一風変わった研究者・蝶野秋葉(ちょうのあきは)は そう叫びながら村を走り回っていた。 服を着ていただけマシかもしれないが、 それでも変人研究者が変なことを叫びながら走っている、というのは充分奇妙であった。 「…秋葉。取り敢えず落ち着きなさい」 彼女の肩を抑えながら溜息混じりにそう言ったのは秋葉の友人である春陽(はるひ)だ。 「落ち着いちゃいられないわよ!!! 世紀の大発明よ!?疑うなら見にきなさいよ!!」 「…はぁ」 とにかく溜息が多い人だ。 「そんな溜息ついてるからおばあちゃんって言われるんだよ?」 「ぜっっったいに関係ない」 嫌々、秋葉の家に連れてこられた春陽だったが家に入った途端、驚愕のあまり立ち尽くしてしまった。 「あんた…これ」 「すごいでしょ!!」 人間のような肌を持ち、キラキラとした瞳を持ち、サラッとした髪をも持った美少女が 目を開けながら眠っていたのだ。 「コスモスって名前にしてみたんだ!!」 「…」 「…もしもし?聞いてる?」 「…」 「おうい」 「…コスプレ?」 「ちがうよぉ。触ってごらん?」 そう言われ、春陽は恐る恐るその美少女に触ると。 何やら身体の奥に硬いものが。 「…」 「ね?すごいでしょ!?」 「ぎやあああああああああああああああ。 変人がとうとうやってしまったああああああああああああ」 春陽(そんちょう)は直ちにそれを村の皆に伝え、秋葉万歳の会が開かれた。 それを国の偉いとこに持って行ったら何やら懸賞金がもらえたらしく、村は一気に豪華なものへとなっていった。
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