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男ふたり土手に寝そべって
「……好き嫌い好き…嫌い、すき……き……」
「ちょ!ちょちょちょ!ちょっと待って!」
「……なんだよ」
「そのー、そのさ!その花の……花言葉!知ってる?」
「はなことばぁ?」
「そう!そうそう……」
「花って……これ?……なんの花かもしらねえよ」
「あーあのそれな、マーガレットなんだけど……って、そうじゃなくって!その、好き嫌いって、あー……花占い!して、最後の一枚余った、それ!その状態の花の花言葉だよ」
「はぁ?そんなんあんのかよ?」
「あんだよ、これが!ほら俺、花屋の息子だろ!」
「で、なんなの?こ、れ、の!花言葉は!」
「それは…………あ、『あいねん』?」
「あいねん?」
「あっ愛念……好きすぎるってこと」
「…………アホっ!!お前にやる!」
「ちょっ!おまっ、えっ!?おっおい、まてって!おーい!修吾ー!!」
男ふたり、土手に寝そべって。
いろんな勘違いをするのも、きっと青春の1ページ。
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