想いをカタチに

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小松原先輩がスペースをつくり、私たちを円陣に入れてくれた。 戸前さんは小松原さんと左肩を組み、彼女の右で私は円陣に加わった。 そして、私の左側からは俊太の腕が伸びてきた。 「今までやってきたことを全部出し切ろう。…全員で勝ちにいくぞ!」 その後、地鳴りのような低い掛け声が円陣の中に響いた。 スターティングメンバーはグラウンドへ向かい、控えの選手と応援はベンチに下がる。 ベンチに向かいながらグラウンドを振り返ると、俊太と目が合った。 「頑張って」 私が声を出さずに口ずさむと、俊太は笑うでも頷くでもなく、ただ、真剣な表情で左足首に触れた。 そして、試合が始まったーーーー。
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