春。相変わらずとなりには

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だから、私たちを取り巻く環境は何一つ変わらず、私はいつもと変わらない毎日を送ることになったのだ。 それも……散々な毎日を。 私は極力目立たないように、隠れるように生活しているのに、俊太の方はお構いなしで私に普通に話しかけてくる。 俊太が近づいてくるだけで目立つというのに。 私は安全な場所にいたいだけなのに。 女子の目は俊太と同じだけ私を追ってくる。 しかも、私が何度言っても俊太はやめない。 そうなったらもう嫌がらせとしか思えなかった。 俊太なんて大っ嫌い! 我慢に我慢を重ねた中学校生活だった……。 だから、高校は別々の学校に進学して、誰の目も気にすることなく、誰にも邪魔されず、楽しい学生生活を送るはずだったのに―――。 なのに。 ……気付いてみれば同じ学校を受験していた。 あの日、受験会場で俊太の姿を見た時は、頭が真っ白になって、最初は集中力に欠け、危うく落第点を採るところだった。 もしかしたら、あの時、本当に落第点で受験に失敗していた方がよかったのかもしれない。 そうすれば、私は別の学校へ行くことになり、今とは違った境遇にいるのだから。
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