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そして僕は、はじめて人の心に潜む【鬼】の存在を信じ恐怖し、怯えたのだ。
数日後、母を変えた原因が、父であることを知った―――。
誰も僕に、事の真相を教えてくれなかったが、子供ながらに二人の様子から察していた。母と僕以外に父に守りたいと思う大切な人が出来てしまったのだと―――幼いながらも理解した。
積み上げてきた大切だと思っていた物全てが作り物だったみたいに簡単に崩れ、散っていく。
そして母が【鬼】に心を支配されてからというもの、仲の良かった僕達、家族は壊れていった―――。
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