1.志摩 (20歳 学生)

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「何、庭改造?」  物音で起きてきたのか遥香さんが、眠そうな目で台所に入ってきた。  私がいることに気付いて、  「あっ、ごめん」 とちょっと後ずさった。    素敵すぎて羨ましい長い脚が、ふわふわとしたショートパンツから覗いている。  何か取りに来たのだと思い、火を止めて、「どうぞ」と言おうとしたら、 「あ、あれ。志摩ちゃんのためかぁ」 と言った。  遥香さんの目が三日月みたいに、くにゅんと曲がる。 「いいねー。どう? お姫様扱いの気分は?」 「え」 「一枚もらうねー」 遥香さんは、パンケーキを一枚つまんで、呆けた私をほったらかしにしたまま台所を出ていった。 (続く)
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