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あなたも知っているようにあなたの彼は昔ご活躍されていたから引く手は数多だったでしょうし。
でもあなたに対する彼、どうもちょっと遠慮がちなのよね
私が勝手に想像してたあの人は強引で傲慢で、
自分の欲求は相手に飲ませるけど、相手の欲求は半分飲むくらいの、手のひらで相手を転がすような人。
彼に主導権のある関係を強いるようなイメージなの」
ライラは犬っころのような彼がまさかそんなふうに想像されていたなんてびっくりで目を見開きっぱなしだった
「サフィはとっても優しいのよ、ほんとよ」
「だから、それはあなたにだけ。
だから心配しているのよ。彼はあなたに遠慮しすぎて、気を遣いすぎてしまうんじゃないかって
それで結婚が遅れるなんて嫌でしょう。だって私達もう結婚適齢期よ」
こちらではどうやらライラの年頃から結婚する人が少なからず居て、それが通常らしい
そして20代前半になるとそろそろ危うくて、25歳を超えるともう行き遅れなのだとか
ナヤが言いたいことを言っているうちに料理が運ばれて結婚についての話は流れた
ライラはちょっとほっとしつつも脳裏で結婚という言葉がこびりついて離れなかった
(結婚かぁ……)
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