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「私とオリバーの仲を疑っているのか?」
「……」
声には出さず、黙って頷いた。
「だったらそれは、見当違いも甚だしい。昨夜は、オリバーの顔も見ていないよ。何だったらサマセット伯に確かめるといい」
オリバーとのことは事実無根だと、セオドアは訴える。だが、ソフィアの真の心の声には気づいてくれない。
「ソフィー」
二の腕を掴んでいた手を一旦離し、セオドアはソフィアの背中に腕を回す。
「私を信じてほしい」
信じたいです…。
けれど、ソフィアにセオドアの妻としての自信と自覚を与えてくれないのは、他ならぬセオドアなのに。
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