エピローグ10

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エピローグ10

俺の中に再び潜むようになった微生物はなんであるのか? そして、新たな生命体とは… そして「モチダ」が… 「…「タダ」さん申し訳ない…」 「高熱を抑える薬を投与します…」 「ハァハァ…」 「ありがとうございます…」 投与された薬は血液の中に潜む微生物の動きを抑制する効き目があり… 投与後、10分程度で俺は落ち着きを取り戻す事が出来た。 「…「モチダ」さん…これって…」 「…「ノミ」を駆除しきれなかったのでしょうか?」 俺は血液の中に潜んでいる微生物は「ノミ」だったのか「モチダ」に聞いた… すると… 「…「タダ」さん…違うんです…」 「…「ノミ」は完全に駆除出来ました…」 「ただ…」 「…「タダ」さんの根底にある潜在意識に…」 「まだ、拭きれない残像が…」 「…「モチダ」さん….」 「なんですか?その残像って?」 俺は何となくわかっていたが真実を「モチダ」に… 「それは惨殺シーンを…」 「弟さんからサブリミナル効果など…」 「あらゆる方法を活用して「タダ」さんを洗脳し…」 「惨殺シーンを植え付け「ノミ」を「タダ」と融合され「ノミ人間」とした…」 「しかし、私が「タダ」さんを人間に戻すため「ノミ」を駆除した…」 「…「ノミ」の駆使は上手く行きましたが…」 「…「タダ」さんの中の人格に惨殺シーンが…」 「そのシーンが洗脳され植え付けられ…」 「潜在意識に…」 「潜在意識に残った惨殺シーンを拭い去る事が出来ず…」 「…「ノミ」に代わる新たな生物を…」 「それは、この世に存在しない凶暴な微生物…」 「新たな生命体なのです…」 「…「モチダ」さん何故それを知っているのですか?」 「…」 「モチダ」は再び黙り込んだ… そして… 「…「タダ」さんに投与した「ノミ」駆除剤の効き目は100%では無いのです…」 「…「タダ」さんにお話し出来なかったのは…」 「…「ノミ」駆除剤を投与して人間に戻り…」 「1週間後に亡くなる…」 「しかし…「タダ」さんは2ヵ月間生きて…」 「はじめは奇跡が起きたのだと…」 「それは…そうでは無かった…」 「…「ノミ」駆除剤の効き目はありましたが100%では無かった…」 「99.8%であり…」 「残りの0.2%が心臓に残っていたのです…」 「その僅か0.2%が「タダ」の潜在意識に潜む惨殺シーンと融合したのです…」 「その事から「タダ」さんは2ヵ月生き延び…」 「血液に新たな生命体となる微生物が活性化したのです…」 俺は俺でなくなる… 「…「モチダ」さん俺が俺で亡くなり…」 「新しい生命体に変わるのは…」 俺は新しい生命体として自分を受け入れる事は… 「…「タダ」さんの脳裏に微生物が現れ発熱した…」 「少なくて…」 「モチダ」がその言葉を掛けたその時… 俺の全身が「獣の様な昆虫」に… 変身して… その感覚は有るのだが… 自分の人格が薄れていくのが分かり… 俺は、僅か意志で身体を制御しようとするが… 新しい生命体である「獣の様な昆虫」が監視モニターを破壊して… 「モチダ」に襲い掛かった… そして「モチダ」を俺の意志に反し… 新しい生命体「獣の様な昆虫」が「モチダ」を撲殺したのであった… 撲殺は「獣の様な昆虫」の腕は大木で強固な物であり… 「モチダ」の頭に打ちつけ… 「モチダ」の頭はおかしな形に変形し即死であった。 そして… 俺の意志が薄れて… 得体の知れない闇が訪れ… 俺を制圧しようとしていた… 『俺は俺のままで…』 『人間として…』 俺は薄れゆく人格を振り絞り… 監視室を飛び出し建物の屋上に… 『さあ、新しい旅立ちだ…』 『次は…』 俺は薄れゆく自分の人格を理解し… 屋上からダイブしたのであった… 『グッバイ…』 俺は空に舞い上がり… 今迄の事が走馬灯の様に頭の中を… そして自分の生き方… 寄生生活を後悔していた。 俺は人間としてこの世から消えたのであった。 完
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