《覗き穴》

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《覗き穴》

俺の住むアパートは築30年でありかなりボロで傷んでいた。 部屋は6畳一間に台所、小さな風呂とトイレであった。 俺が「それ」に気が付いたのはこのアパートを借りて2年が過ぎた頃だった。 「それ」は小さな「覗き穴」であり真下の生活を伺う事が出来るのだ。 しかし、以前、真下に暮らしていた奴は胡散臭い、日雇い労働者であった事から… ただ穴が空いてるなあぐらいで… 俺は「覗き穴」の存在は知っていたが特に何も感じないでいたが… 俺の真下に今日から女が住むようになった。 その女「クリハラサキ」は三十代であろうか? 髪は肩ぐらいまで伸び… 顔はコケテッシュで男受けし… 身体はムッチリフェロモンが漂っていた。 俺は引越しの時一目見てペニスが勃起し射精したのは… 容姿からもあったが… しかしそれだけでは… 俺は心の奥に異様な興奮をもたらしたのがこの女… クリハラサキが… 俺の部屋の真下にいた。 俺は「覗き穴」に気付き生活を観察する事になった。 やはり、俺が思っていた通りクリハラの存在は艶めかしく… 俺は毎日その容姿を見て射精していた。 すると「穴」から俺が覗くとクリハラと目があった… 俺はヤバイと思ったその時… 首筋に僅かな痛みを感じた。 俺はその痛みの首筋に触れるとそこには… 5ミリほどの小さな虫が… それは「ノミ」であった。 俺は「ノミ」だと確認した瞬間… 俺の意識は薄れ… 眠りについていた。
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