セクスノイドの願い

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「ゲエルじぃー!!今日はいいモノある?」 廃品(スクラップ)工場の入口で青年が元気に叫ぶ。 彼の周りでは量産型の通称、蜘蛛(クモ)とよばれる小型掃除ロボットたちが廃品の分別するために動きまわっている(6本足のフォルムがそっくりだ) 「ルトラかぁ?奥まで入ってこぉい!」とゲエルじぃちゃんが言うので蜘蛛の邪魔をしないようよけつつ奥へ進んだ。 (そこはガチャガチャと騒音が激しい圧縮と溶解をする場所で本当は一般人は入っちゃいけない場所なんだけどね) 「じぃーちゃんコレ!やっと部品がそろって直すことできたよ」とバッグのなかから年代物の小型通信機を出しじぃーちゃんに渡す 「おおーっ!それは70年代に流行したR&N社の通信機!!」と目を輝かせ喜ぶのは年代物の機械を愛するじぃーちゃんくらいで他の人にはガラクタと呼ばれる代物だ。 「ルトラが喜びそうなモノもよけて置いたぞ。お前さんが探してる家事機能搭載のヒューマノイドタイプだ。壊れてるがお前にかかれば直るんじゃないのか?」 そう言って案内された場所にボロボロの服とも呼べぬ布を体に巻き薄汚れた状態ではいた。 「へぇ…。防水加工と人工皮膚もいいもの使ってるなぁ…ん?は??マジで?!何こいつ製造元がマツノ社なの!!」 と俺が興奮するのもマツノ社は人と共に歩むロボットを一家に一台…と広めたメーカーでヒューマノイド開発では他社からも注目されるほど最先端を行く会社であったが突如ヒューマノイド開発から撤退し倒産したのだ。 当時、愛用者たちは マツノロスと言って多くの人達が嘆いていた。 つまり製造元が潰れてるのだ直すには自分の知識と力量のみとなるのだが… 「面白れぇ。やってやろうじゃねぇか」とを背負い家に帰るのだった。 俺の家は生体認証により手はふさがっていても勝手にドアは開くし中に入れば自動で照明がつき、ペット型ロボが「おかえりなさいませ」と声をかけ足元にはレトロな掃除機『ルンバ』が床を掃除している。 (ルンバは俺が拾ってきて直した。今は最新の自動床掃除機があるのでルンバを使ってるのは俺くらいのものだろう) 別に最新精密機器を否定や苦手としているのではなく俺は人よりも使ってるモノに愛着をもってしまうのだろう。壊れたらすぐ新しいものを買うのではなく自分で修理できるものは修理して使い続けるのだ。 そんな俺の部屋は修理中の機械や部品などでゴチャゴチャしているがとりあえず背負ったを風呂場につれて座らせ布をとった…… (はぁああ?!なんで無性別(ジェンダー)タイプじゃないんだよ?一般的なヒューマノイドは顔が男や女でも下半身はジェンダータイプというのがあたりまえなのだが……俺が持ち帰ったのは男のフューマノイドだった。下半身に男のアレがついていた) 防水加工してあるから遠慮なく自動洗浄で洗い俺もついでに風呂に入った。 を肩組してでれば脱衣所で水分感知した人間乾燥機が体の水分をはじき飛ばすので床を濡らすことなくベッドまで運ぶことができた 下半身にタオルをかぶせ首の後ろの人工皮膚の下にあった接続口にプラグを差しこみデータを読み込むことにしたが膨大な量になるので1日がかりになるだろう。 (今日はもう寝よ。軽量化がされているとはいえヒューマノイドを背負って移動したのだ思ったよりも体力を消耗していた) それから数か月かけてデーターの破損部分の書きかえやソースコードのテスト(最低限動けるようにだ…細部まで手をだしてたらきりが無い)関節の劣化した部品の交換などなど、あとは起動するだけというとこまでたどりついたが・・・ (こいつ何処に起動スイッチがあるんだよ!!体中くまなくさがしたのだがそれっぽい物を見つけることができず詰んだ。ここまできたのに、フザケんな!!!) 頭をガシガシかきながら他の起動方法を考えていたからだろう、足元にきていたルンバに気づかなくて突っかかて転んだ。 「うわぁああ!!…()ってぇえ…」見事に転んでベッドにいた彼に覆いかぶさってそして唇に感じた衝撃に呻き声をあげ…何かに抱きとめられた ……抱きとめられた? 驚き見上げればかなり近い場所に男の顔がありそして眼があった。 男は片腕で抱きとめもう片方の腕を俺の頭に添えて流れる動作でそのまま俺にキスをしそのまま唇をはなさず濃厚なキスへ 「ッツ!!!!~~~っつ!」 俺は手の甲を口にあて叫んでいた! 「お、お前ぇ!!セクスノイドかぁあああ!!!」 俺が拾ってきた家事機能搭載の男のヒューマノイドは あろうことか夜の相手もするセクスノイドだった。
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