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「へぇ、私の配役にご不満でも? 折角、最後に出番を作ったというのに」
「ひっいい!!」
姿形もないのに、げたの耳元でマッキーの声が響いてきます。そして今度はよっぴの側でも声が聞こえてきました。
「猫役しっかりやってくださいね。自ら志願されたのですから」
「はひぃぃ!!」
あまりの恐ろしさによっぴは猫以上に猫らしく、げたは本気で鬼役を全うしました。
げた鬼が退治され、タバタバ王達が城にやってくると、よっぴは皆を出迎えます。
「モモラバ公爵様のお城へようこそ! どうぞごゆるりとお過ごしくださいませ」
城で十分に気を良くしたタバタバ王は言いました。
「モモラバ公爵、君は本当にすばらしい男でし! ぜひとも、タック姫と結婚してもらえにゃいか?」
タック姫はどうやってあのネクタイピンを手に入れるかを、モーモをじっと見つめながら考えています。
吐き気限界のモーモはとりあえず無言で何度もうなづきました。
その後この結婚は成立し、多分モーモとタック姫、そしてよっぴ猫は幸せに暮らしたことでしょう。
さて、このお話で一番のラッキーを手に入れたのは、誰だか分かりますか?
実は、モブ役二人なのです☆
( おしまい )
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