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story9:朱音、軌道修正!
遥か南の島の沫森君
そして青山景博と別れた朱音に
次々と別れが襲ってきた。
続くときは続いてしまうもの。。
…遠距離ってやっぱ難しいし
寂しい時間ばっかりで
不倫って分かっていても
やっぱり可愛がってくれる男が
傍にいて欲しくて。
でも私、もうそんなことしてちゃ
ダメだよね。
私は、もう本当に
大事にしてくれる人と
出会っているんだもの…
第2彼氏、大都大学病院の医師である彼、
澤口亮介に連絡を取ってみる。
📱朱々ちゃん?ゴメンね。
今日はこれから夜勤なんだよ。
📱今度、いつ会えそう?
📱。。。実は会ってきちんと話そうと
思っていたんだけど。。
君とのこと女房にバレかかっていてね。
暫く難しそうなんだ。
📱。。。そうなんだ。
…私も別れようと思っているから…
📱ほとぼりが冷めたら再開する。
待っていてくれるよね?
…暖かいパパのような彼。。
自分のパパがまともじゃなかったから
憧れていた。
懐が広くて私を包んでくれて。。
好きだった。
ベットは。。年齢もあるから頑張って
尽くしてくれる感じだったかな。
とにかく優しかった。…
📱ううん。。待つのはイヤなの‼
亮介さんなら分かってくれるよね?
これきりにしよ。
📱何で?いや、待って‼
必ず朱々ちゃんを‼
とにかくまた連絡するから‼
📱今までありがとね‼
📱朱々ちゃんっ??
…これきりでいい。
奥さんと別れて私を貰ってくれるわけ
ないでしょ?亮介さん…
第3彼氏、国内航空会社NALパイロット
真崎翔平。
ホテルのバーラウンジで堕ち合った。
…国内海外、色んなところに飛んでるから
話題が豊富で、ロケに行ったときに
楽しめるようグルメのお店とか
教えてくれた。
ご当地のお土産も嬉しかったな。
ムードを盛り上げる術は完璧で
景博よりもベットの相性はヨカッタかも…
「ヨカッタ‼今日会えて。
丁度札幌便のフライトで帰ってきたから
朱々ちゃんの大好きな
レイズのプレミアムレアチョコ
買ってきたよ‼」
「ありがとう‼嬉しいな‼
今日はタイムリミットどのくらい?」
「バーラウンジは、あと40分かな。」
「飛行機操縦しなきゃならないもんね‼
朱々も飛行機乗って海外とか行きたいなぁ。
最近、国内ロケばっかなんだもん。
翔平さんの飛行機に乗ってみた~い‼」
…君は。。僕の上に乗ってくれれば
いいんだよ…
エアラインじゃなくてエロライン
※※※
「ねぇ、翔平さん。。このあと。。takeoff、you.have?」航空用語
…スィートルーム行くよね?…
朱音は、はにかみながら呟いた。
この会話がいつも二人のこのあとの
確認になっていた、
「i.have.。。lastflight。。ゴメンね。
実は朱々ちゃんに話さないとならない。」
今までは。。スィート予約してあるよ。
行くよとか、朝までO.K.だったり
でも今夜は、最後だよと来た。
「えっ?」
暫く沈黙
「。。。ウチの奥さん子供が出来たんだ。」
「。。そうなの‼ヨカッタじゃない‼
おめでとう‼」
って言うしかないじゃない‼
「結婚10年目にしてやっと授かってね。。」
「翔平さん、やっとパパになるんだね‼」
「。。だからもう朱々さんと。。
会えないなんて、辛くて堪らないよ。。」
「当たり前じゃん‼
新米パパがこんなことしてちゃ
ダメに決まってるじゃん‼」
「朱々ちゃん。。
離れても僕、
朱々ちゃんのことずっと愛してるし。。
応援してるから!」
「うん。ありがとう。。」
…狂おしい眼差し。。堪らないよ…
「今夜は、ラストフライト。。
心置きなく朱々ちゃんを愛したい。」
翔平は手を朱音の手を重ねて絡めてきた。。
「翔平さん。。じゃあ今夜は宇宙まで
飛べる?」
朱音は愛くるしい笑顔で翔平を見つめた。
「あぁ。。今夜は宇宙の果てまで
フライトする。
朱々ちゃんを連れていくよ。」
「。。嬉しいな」
朱音は翔平の胸にもたれかかった。
「朱々ちゃんとの時間、
止まってくれたらいいのに。。」
「うん。。そうだね。。」
翔平は、朱音の身体を抱きしめてきた。
「じゃあ、テイクオフ。。」
…行こうか…
朱音の耳もとで囁いてきた。
朱音は呟いた。
「ランディング。。到着。。」
「えっ?」
「スィートルーム、キャンセルしてね。
翔平さん、もうちゃんと帰るの。」
朱音は翔平の耳もとで囁き、
抱きしめている腕からすり抜けた。
「朱々ちゃんっ‼」
「もう充分宇宙まで行ったよ‼。
何度もね‼ありがとね。。。」
朱音は、切なさを堪えて微笑んでいた。
―good‐lack。。
そんなドラマあったっけ。。キムタク―
…全部終わっちゃった。。
これでいいんだよね、私。…
…私の彼って、もうコアラーだけ?
コアラーが彼氏って。。
私、女優清瀬朱々なのに
近藤朱音なら、コアラーを彼氏に出来る?
アイツとキス出来る?
アイツに抱かれていいの?
チェリーかも知れないのに?。。
もう気持ちは私にとって大事な男なのに、
男と女のスリルを感じない。。
パズドラ友達のままが一番いいの?…
揺れ動く朱音の気持ち
※※※
あれからも大樹と朱音は、たまに
朱音リク、リッチディナーから着替えて
パズドラデートを繰り返し
楽しんでいたけど
朱音は、気持ちをどう保てばいいのか
分からないままだった。
大樹の本心もなかなか見えない。
「ねぇ?私たちこれからどうするの?」
朱音は勇気を出して大樹に聴いてみた。
「俺、明日仕事だから
パズドラオールナイトは無理っすよ!
ゴメンね~」
…違うよっ‼もうクズコアラ、ウトイッ‼…苛
「そうじゃなくてっ‼」
「そうじゃなくて?」
コアラーも、よ―く見るとチョット
愛くるしい顔している。
優しさに溢れていて癒される。。
見つめられると胸キュンしてしまうのに
気がつく。
これってもう異性なの?
暫くして大樹は、口を開いてきた。
「俺、朱音さんとこうしていられるだけで
幸せなんすよ‼」
「コアラー?」
「モチロン、ぶっちゃけたら野郎だから、
あーしたい、こーしたい、
あーなりたいって思うべ。
でも朱音さんのとのこと
一生大事にしたいから
その時そうなったらでいいべ‼」
「その時っていつなの?」
「また奇跡が起きて朱音さんが
もし俺の奥さんになった時っすよ!」
「何それ――?いきなり奥さんって‼」
朱音はチョット顔を赤らめた。
「朱音さんがマジ俺に
向いてくれた時だべな~‼」
…私。。軌道修正済んだよ?
全部棄ててひとりだよ。
大樹のモノになりたいから。
どうしたら分かってくれるの?…
…ホントはすべてが動き出しているのは
分かっているんだべ。
君の気持ちが変わってきてくれている
ことだって。。
でも俺、怖いんだべ。。
君を俺のモノにしたいのに
何かすべてが夢のように思えて
踏み出せないんだべ。
ただただ奇跡を壊したくないから
クズコアラ、情けない
ただの小心者なんで
もう少し待っていてください。
お願いっす‼…
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