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第4章
リョクの容姿は大半の人が圧倒されてしまうほどの美男子で、ただでさえ注目の的となり、そんな美男子が幼児と同じような体勢で泳ぎの練習をしていては更に注目を浴びてしまいます。
暦の両手に捕まり、荒々しくバタ足をして無我夢中に泳ぐリョクの姿はお世話にも褒められたものではなくて、水中歩行している人達にさえ次々と追い越されて行きます。
カタツムリよりも遅いと笑われても、リョクが短気に当たり散らしたりせずにすむのは、目の前にいる暦の穏和な笑顔が羞恥心も劣等感も全て吹き飛ばしてくれるからなのです。
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