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訪問
一週間後……
う~。緊張する~。
今、僕は佐山さんの家の前にいる。
インターホンを、押す勇気が無くて、15分前くらいから、こうして家の前に立っている。
ピーンーポーン。
うん? 何で鳴ったんだ? 僕は、押してないぞ?
「お兄ちゃん、何びっくりしてるの?」
へ?
なんで、葉奈の声がするんだ?
あー! 僕、緊張しすぎておかしくなったんだ。
そうだそうだ。葉奈がこんな所にいるはずがない。
だって、今日は好きな人の家に行くって、言ってたからな。
きっと、今頃、トモくん家で、楽しくやってるだろう。
「お兄ちゃん、いつまで私を、無視する気?」
…………。
やっぱり、いた――――!
頭が、追いつかない。何でここに葉奈が?
ガチャ。
「学くんに、葉奈ちゃん、いらっしゃい」
ドアを、開けて現れたのは、佐山さん。新太くんもいる。
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