訪問

1/1
9人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ

訪問

 一週間後……    う~。緊張する~。    今、僕は佐山さんの家の前にいる。  インターホンを、押す勇気が無くて、15分前くらいから、こうして家の前に立っている。  ピーンーポーン。  うん? 何で鳴ったんだ? 僕は、押してないぞ? 「お兄ちゃん、何びっくりしてるの?」  へ?  なんで、葉奈の声がするんだ?  あー! 僕、緊張しすぎておかしくなったんだ。  そうだそうだ。葉奈がこんな所にいるはずがない。  だって、今日は好きな人の家に行くって、言ってたからな。  きっと、今頃、トモくん家で、楽しくやってるだろう。  「お兄ちゃん、いつまで私を、無視する気?」  …………。  やっぱり、いた――――!  頭が、追いつかない。何でここに葉奈が?  ガチャ。 「学くんに、葉奈ちゃん、いらっしゃい」  ドアを、開けて現れたのは、佐山さん。新太くんもいる。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!