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帰宅
それから、僕たちはかき氷を、堪能し、家に帰った。
母に「葉奈の、浴衣が着崩れているのはどういうことなの?」と、さんざん怒られた。
直接的な理由を言ったら、「また、あんたは葉奈を兵器のように、利用したの?」と、怒られるので言えなかった。
当の本人は、浴衣を脱ぎ散らかして、テレビを見ながら、アイスを食べていた。
「腹、壊すぞ」
そうそう、言い忘れていたが、葉奈は護身術を習っている。
父が心配性で、葉奈がまだ幼かった時に、
「かわいい葉奈が、誘拐でも、されたらどうする? 誰が葉奈を守るんだ?」と、親バカな、理由で僕に護身術を習わせた。
そして、僕が、庭で、その練習をしているのを葉奈が、見ていた。
そんな僕を見て、葉奈は見よう見まねで、護身術を始め、気がつけば、周囲の誰も、葉奈を越えられなくなった。
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