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「後悔してたんだってさ。俺と翔希を傷つけたこと。あ、茉祐子と翔希も卒業と同時に別れて、翔希が振られたんだよ。」
「あ、それは…お正月に言ってた…。」
「あ、そうそう。」
そうだ。あのときもみのりは何も言わなかったけど…なんとなく茉祐子って名前に違和感は覚えてたのかもしれない。
「それで茉祐子が今誰と付き合っても長続きしないとか言ってるし、俺もたしかに茉祐子のこと恨んでた節があって、それでちゃんと許すって言って…なんかスッキリした。」
「そう…なんだ。」
みのりは下を向いたままだ。
「もちろん翔希のこともな。傷つけたわけだから、一言言ってやりたかったし…言えてスッキリってとこ。」
「そっか…」
「結果的に許せてよかったよ。」
「そう…」
「なんかさぁ。おまえ、おかしいよ。」
みのりが顔を上げないで相槌だけ悲しそうに打つのを見て言わずにおれなくなった。
「え?」
みのりが顔を上げた。
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