11. 雨降って… 〜みのりside

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◇ 「驚いたわ。茉祐子とおんなじバイト先とか…」 そのあと、川原を歩きながら琉希くんがボソッと言った。 「わたし、全然知らなかった…」 そういえば名前聞いてなかったなと思う。 苗字しか… 「明日からやりにくい?」 心配そうに琉希くんが聞く。 「あ、それは…今日で最後だったから…大丈夫。」 明日から骨折していた子が戻ってくるのだ。 「そ。ならいいや。」 「けど…よかったかも。」 「何が?」 琉希くんは?な顔。 「長谷川さんに会えて。」 「は?そう?」 「うん。なんかわたし的に…スッキリしたというか…」 そうだ。 なんとなくモヤモヤしてたのが晴れた気がする。 なんだろう? そうだ。 わたしの琉希くんへの気持ちをちゃんと言えたこと… だからこんなにスッキリしてる。 長谷川さんはまだ琉希くんのこと…好きなのだ。 今思えば… けど… わたしの琉希くんへの想いは誰にも負けないし… それをきちんと伝えられたから… だから…長谷川さんには負けない… そんな自信がついた。 「なんかわかんねーけど…よかったならいいや。」 「うん。」 「それよりさ。明後日OFFだからどこいこっか…」 「え。そうなの?じゃあねー…」
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