エピローグ

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『9回の裏ツーアウト、ランナーなし。マウンド上の笠原が140級目の球を投げました。バッター打った。打ちました!三遊間、抜けるか!いや、ショートの北郷とった。とりました。1塁送球してアウト!ゲームセット!マウンド上の笠原にキャッチャーの今宮がかけよった。』 『綾川高校。15年ぶりの夏の甲子園の切符を手にしました!』 いろいろあった。 けど、ほんとに、甲子園に行けたんだね。琉希くん。 マウンド上ではねる琉希くんを見て、うれしすぎて、涙があふれてくる。 泣いたら最高の琉希くん見れないって必死で耐えてるけど、もう無理だった。 涙でぼやけるマウンドを見てたら、となりで見ていた麻里も仲上くんも泣いていた。 「すごいね。ほんとにやったんだね。」 「おう。やると思ってたよ。琉希なら。」 「うんうん。」 2人が泣きながら抱き合ってるのを見ながら、うれしさをかみしめた。
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