第3章✈︎✈︎✈︎ 一、プロローグ

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第3章✈︎✈︎✈︎ 一、プロローグ

91ae353b-12f5-4ce2-9553-334662c820fe 滑走路に導かれ、 飛行機は滑るように羽田に降り立った。 機内からも清々しい秋の風が分かるような、 気持ちの良い季節だった。 上原美香(うえはらみか)は到着ロビーから モノレールの改札へ向かった。 美香は流れる景色を眺めながら、 学生時代の事を思い出していた。 今日はこれから、 大学時代の友達、菜々の結婚式だ。 披露宴の受付を頼まれていたので、 早めに会場入りすると、控室を目指した。 ノックして控室に入ると、 準備の整った純白のウェディングドレスの菜々がいた。 「菜々、おめでとう! 綺麗よ」 「ありがとう、美香、今日は受付ヨロシクね」 チャペルでの挙式は滞りなく執り行われ、 美香は受付の為、披露宴会場の入り口に向かった。 そこには見覚えのある姿があった。 美香は鼓動が速くなるのを感じた。 近付くと、その男性が静かに笑った。 「あ、美香ちゃん、久しぶりだね、  僕、新郎側の受付なんだ」 ✈︎挿し絵 by きさらぎねこ 〈HND 重なるARR機〉
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