引きこもりと変わり者

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「何しに来たんだよ」 と、扉を開ける気もなく また機械越しに話すと 「慰めにきてやったぞ」 と、嬉しそうに間宮は、話す。 「へぇ……」 と、返事をすると 「興味を持て」 と、間宮は、また真顔になり カメラに指をさした。 「慰めにきてやったぞ」 「さっき、聞いたよ」 「開けろ」 「嫌だ」 「何で?」 「今の心情を根掘り葉掘り聞くつもりだろ?嫌なんだよ」 と、言うと間宮は真顔でカメラを見てる。 「根掘り葉掘り聞く、だから開けろ」 「…だから、嫌だよ」 「扉、蹴飛ばすぞ。ご近所迷惑になってもいいのか?」 「……脅す気か」 「うん」 と、言うと、間宮はまた扉を蹴る。 さっき蹴ったとき痛かったからか、弱めではあるが、可愛らしい話し方とは裏腹に 間宮はヤンキーみたいだった。 「やめなさい」 と、諭すと 「気にしてるのか」 「え」 「写真…破られたの」 間宮は、蹴るのをやめて、表情は変わらないものの悲しそうにそう言った。
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