33人が本棚に入れています
本棚に追加
扉を少し開けると
間宮は俺を見た。
「間宮だ」
「分かってるよ」
と、言うと間宮は、急にそこから移動して見えなくなったので、扉を開けたまま外をのぞくと、大きな段ボール箱を両手で抱え間宮が、俺に何度か軽く突進しながら、俺を押し込み玄関に入ってきた。きぃと扉のしまる音がした。
「……何それ」
と、俺が言うと
間宮は、段ボール箱を玄関にどさっと置いた。
「離れて」
「ん?」
「離れてほしいの」
「は…?」
意味のわかってない俺の体を
間宮は軽く押し続ける。
「ストップ!このあたり、ストップだよ?」
「ストップ……?」
玄関から少し離れた場所で
間宮は押すのをやめた。
そして、俺を取り残し自分は段ボールの置いてある場所に戻る。
そして、段ボールの箱の向きを変え
俺に見えないように、それを開け、何かを抱えた。
「加藤、行くよ?」
「ん…?」
何をやる気なんだ…?
「せーの、それ!」
最初のコメントを投稿しよう!