白の試験者

7/16
前へ
/16ページ
次へ
 心配りが嬉しいブルートゥースのヘッドホンをつけ、リクライニング・シートに腰を下ろすと左手に容器を持ち、画面のハルカ氏を眺めた。このソフトはダイジェスト版であるから、すぐにそういう場面に突入して大変ありがたい。いや、こういう局面において、の事を言っているのである。  英語でブロウ・ジョブと呼ばれる行為を開始しつつ、英語というのは何事においても格好良い表現を用いるものだと考えていると、ヘッドホンから聞こえるハルカ氏の声もトーンが上がり、私は画面を凝視しつつ手の動きを速めた。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加