一枚の絵

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 今日幼馴染が死んだ。  死因は病気だ。まだ年齢が二桁もない頃、新種の病気にかかり闘病生活を余儀なくされた。治るかもわからない病気のなか、彼女はとても頑張っていた。幸いと言っていいのか普通に生活する分には特に問題もなく、死ぬその前日まで彼女は楽しげに笑っていた。  最後はとてもあっけないものだった。見た目はただぐっすり寝ているようだったのに、その身体は息をせず静かに息を引き取っていた。    葬式が行われて数日後、彼女の親から僕宛だという一枚の絵を渡された。  彼女は絵を描くのが上手だった。もともと僕が子供心でいつ死ぬか分からない彼女の姿を残そうと絵を描いていたのだが、それを知らない彼女は僕の真似をするようにたびたび書くようになった。  最初は下手だった絵も今では僕よりもうまくなり、中学校に入学するころには賞もとれるほどになっていた。  渡された絵はとても儚さと悲しさが伝わってくる絵だった。  絵にはきれいな青空の中、たくさんのワスレナグサに囲まれる笑顔の彼女の姿だった。
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