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どこか投げやりで、どこか諦めてない瞳には惹かれるものがあった。
翌日、開店間際に圭に話しかけた。
「裕也いいな。あいつ、俺狙うからよろしくな」
「うわあ…珍しいねえ。まあ頑張んなねえ」
ケタケタ笑う圭に、不敵に笑った。
タイミング良く連れ出せるチャンスに恵まれほくそ笑む。部屋に連れ帰ろうなんて、俺らしくもなかったが何となく?如月や圭ですら、入れたことないのにな。
翌朝、あどけない顔で寝ている裕也に笑った。
その夜、店に来た裕也を見たときは楽しくなった。瞳から精気が溢れ出していたから。こいつ戻るんだな。なんて思いながら、わくわくした。
抱いた夜、部屋に戻ったら裕也がいた。瞳を煌めかせて、恋人なんだよね?なんて確認してきて笑った。
飯食ってまたすぐ抱いた。満足げに眠る裕也を見ながら、笑みを浮かべて頭を撫でる。
仕事始めたら、中々会えないな。このマンションじゃ手狭だな。
そんな事を考える辺り、俺らしくもない。
けどまあ、それはそれで幸せな、秋の夜だった。
終
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