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「別人ですか?」
三郎太が前のめりになり笑顔をみせると原田は得意気に
「そうです。ほら、あったじゃないですか、猫屋敷の家族とか言うマスク被った男が出る映画」
「猫屋敷?犬神家の一族でしょ?横溝正史の」
吉沢は眉をひそめ原田に言うと
「あーそれそれ、そのマスク被ったスケオが実は別人だったてやつ」
「スケオじゃなくスケキヨですよ。もう原田さん編集者なんですから、恥ずかしい間違いしないで下さいよ」
吉沢が怒ると原田は悪びれもせず
「僕はね、そうゆう細かい事は気にしないタイプなのだよ」
「気にして下さいよ、ほんとに」
吉沢が呆れた顔を浮かべると三郎太は笑いだし
「やっぱり面白い人たちだ、でも別人てのは確かに気になりますね。あの顔では判別できないですし」
「そうだな、DNA検査でもしてみるか」
次郎太も意地悪そうにニヤリと笑みをみせた
「ずいぶん脱線してしまいましたがインタビューを続けましょう、ホテルの見所なんかは?」
あんたが脱線させたんだろ!と吉沢は心の中で思いながら、
別人だったらか…そんな話あるのかな?歪みあってるとしても、わかりそうなものだけどなと思ったのだった。
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