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人の世から隔絶された森の奥。
木が鬱蒼と生い茂り、申し訳程度に空が見えるだけの、薄暗い場所。
そこに、圧倒的な存在感で異彩を放つ、巨大な屋敷があった。
その屋敷の存在は、言わば都市伝説であった。
あの森の奥に、立派な屋敷があるらしいよ。
なんでも、妖怪が住んでいるんだとか。
あー知ってる、奇異館でしょ?そんなの存在しないって!
だって、誰も見たことがないんでしょ?説得力ないよ!
……と、まことしやかに囁かれていた。
そんな奇異館であるが、噂のような都市伝説の様な屋敷ではなかった。
本当にただの、何の変哲もない屋敷である。
……しかし、その屋敷の住人。
その人物は、普通ではなかった。
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