造花

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造花

   優しい笑顔。  ざらざらした声。  私より少し高い身長。  もう、会えないんだね。  寂しくなんてない。  あなたがいないショックが予想以上に大きいの。  それだけなの。  あなたのことなんて、もう忘れてるの。  でもあなたの姿を思い出すと、心臓のあたりが熱くなるの。  あなたからもらった造花が、私を煽ってるように見えていけないね。  こんな私の姿見て、造花なのに枯れそうだよ。  かわいた花弁を触ると、寂しくなるの。  あなたのぬくもりももう無いんだと、わかっちゃうから。    こんなに寂しくなるなら、出会わなきゃよかったなんて思っちゃうよ。  少し出てる八重歯。  大きい手。  あの時言えなかった言葉。  バイバイ。
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