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「──という所で納得してもらって、そろそろ電話は切ってもいいかな? 私もまだ、課題が終わっていないものでね」
「課題の最中だったとは。お忙しい中、ありがとうございました。
でもそれは自業自得ですからね」
昨日の今日で部長が手をつけるとは、不思議な事もあるものだ。
……おおかた、部費か何かを引き合いに脅されたのだろうけど。
「そうだ! この問答のお礼と思って──」
「手伝いません。無理です」
「いやいや、君だってこのままじゃスッキリ終われな──」
「手伝いません。絶ッッッ対。
それじゃあ、頑張って下さい」
私の見た、嫌な夢。その嫌悪感の原因は一人の尊い時間をもって、通話終了音と共に終わりを迎えた。
「待ってくれ! せめて現実逃避──」
めでたし、めでたし。
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