第1章

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          何もせずに、ただ、こうして身体の疲れの回復を待つ為だけに座っていると、聞くつもりがなくても周囲の雑談が暦の耳に入ってくる。  皆それぞれ、家族だったり、友達だったり、恋人だったりと、冬の清々しい休日を満喫しているようだ。  暦は、先程何気無く立ち寄った雑貨店で貰ったカタログ何冊かをテーブルの上に置き、目を通す。  アクセサリーに疎い暦は、アクセサリーという物はどれも高額な物とばかり思い込んでいたのだが、カタログをパラパラと捲って見てみると値段が幅広く、千単位で購入出来る商品もあれば何十万円もする商品もあった。  暦の愛する容顔美麗な恋人は、どれを身に付けても似合いそうだなと暦は思った。  暦の恋人はアクセサリーを好み、よく多種類のアクセサリーを身に付けている。  休日に会うと、いつも学校で身に付けているアクセサリーとは異なる時もあって、そんな恋人の姿に新鮮味を感じると同時に暦を惚れ惚れとさせた。       
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