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「私、圭介のことが好き」
そんな告白を芽衣から聞かされたのは、中学2年生のことだった。
3人はいわゆる幼馴染だった。
突然芽衣の胸の内を聞かされ、つかさはとっさに口走った。
「私も…圭介が好き」
芽衣は表情を変えないままうつむいたかと思うと、
ふふっと言って表情を崩した。
「…だと思った! じゃぁ、私たちライバルだね」
「そう…なるよね」
「あのね、これだけは約束して。圭介が私とつかさ、どちらを選んでも私たちはずっと親友だよ。結婚式にもちゃんと出席すること」
「………結婚式って、ちょっと気早すぎない?」
今思えば、なんでそんな嘘をついてしまったのか自分でもわからない。
2人がくっつくのを阻止したいという気持ちがついそうさせたのかもしれない。
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